凹んだら読む本_第一章(7)

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『凹んだら読む本』_第一章(7)2021.11.19

7.他人の目が気にならなくなる3つの考え方

自分が信じることをやる、自分の価値観を持つ、自分に自信を持つ

私はあまり他人の目が気にならないほうだと思います。
他人の目が気にならなくなる考え方の一つは、「自分が信じることをやっていること」です。

私がストレスマネジメント研修のプログラムとして考案した「アルファビクス」は、エアロビクスの全盛時に考案したエクササイズです。
この運動は、腹式呼吸をしながらゴムバンドを使ってゆっくり行う運動ですが、これをつくったきっかけは、企業のストレスマネジメント研修の中で、ヨーガ(ヨガ) の指導をしていた中にありました。

従来のストレスマネジメント研修は、産業医によるストレス症状に関する説明や、その対処法について聞くだけのものが主流でした。
そうした研修で、実際はなかなか効果が上がっていなかったこともあり、ビジネマナー研修を企業で行っていたときに、「何かいいストレスマネジメント研修のプログラムはないか?」というご相談を人事の担当者から受けることが多々ありました。
ストレスをマネジメントするためには、日ごろの予防が大切。

従来の産業医の研修とは違った実践的なストレスマネジメント研修をつくればいいのではないかと考えました。

もともと、ヨーガの呼吸法や、ゆっくり体を動かすことは、ストレスマネジメントに効果的だと思っていました。私はヨーガの師範でもあり、専門学校の課外授業などで指導もしていたので、ストレスマネジメントの研修プログラムの中に、試しにヨーガを取り入れてみたのです。

ところが、管理職を対象とした場合、ストレスマネジメント研修の受講生は、的代前後の男性がほとんどで、体の固い人ばかり。
そうした人たちにとって、ヨーガのポーズは苦痛なだけで、ストレスをマネジメントするどころではないことがわかりました。

そんな人たち向けの運動プログラムをつくりたいと考え、考案したのがアルファビクスです。

これは、ゆっくりとした無理のない運動を基本としながら、行う人に合わせて負荷を増減しやすく、ストレスマネジメントの効果が高いため、いまでは多くの企業だけでなく、スポーツクラブや産婦人科、老人ホームなどでも導入されています。
最初のころは「こんなゆっくりした運動は運動じゃない」とよく言われました。
でも私は、老若男女、数多くの方に試していただいた経験などもあり、自分で「これは効果があるはずだ」という根拠を持って信じていたので、何を言われても平気でした。自分で信じていることをやっているときは、他人の目など気にならないものです。
心から好きなことは、そのまま自分の価値観になる他人の目が気にならなくなる2つ目の考え方は、「自分の価値観を持つこと」です。
たとえば女性の場合でも、仕事に生きがいを感じる人、家で家事や子育てに生きがいを感じる人、趣味のパンづくりに生きがいを感じる人、ハーブを育てることに生きがいを感じる人など、いろいろな価値観で生きています。
これらはどれも、一定の人にとって、一定の正しさを持っています。
だから、あなたが家事や子育てに生きがいを感じる人だったとして、「いや違う、仕事に生きがいを感じるのが人間として正しいのだ」とか言われる筋合いはないのです。
そうした考え方は人によって違うのが当たり前なのに、いちいち他人の目を気にしていたら、何もできなくなってしまいます。



自分の価値観というのは、「自分が何を好きか」「何をしているときにいちばん楽しいと感じるか」だと思います。
人それぞれ好きなことが違います。
山登りが好きな人もいれば、「わざわざ大変な思いをして山登りをするなんて考えられない」と思う人もいるでしょう。
魚釣りが好きな人もいれば、「角魚が掛かるのを何時間も待っているなんてできない」と思う人もいるでしょう。
私たちはいま、肩がこったり腰が痛かったりするときにマッサージを受けるように、何か悩みを抱えているとき、精神科や心療内科に行く前にちょっと相談して、元気になっていただけるような取り組みをしています。

もちろん仕事として行っていることではありますが、私自身はこうした活動自体が心から好きなのです。

20年ほど前に、日本でも足のマッサージ「リフレクソロジー」が流行り始めたころ、私が勉強に通っていた整体学院の院長先生に、「これからは足の時代がくるから、足を勉強したほうがいいよ」とすすめられました。
本場イギリスやドイッでは、医療の一環として用いられていると聞き、たまたまストレスマネジメント学会がイギリスで開催されることがあったので、ロンドンに滞在したことがありました。

リフレクソロジーは、日本のようにサロンで行われているのではなく、クリニックで行われていました。
私が訪れたロンドンのクリニックは、リフレクソロジーのほか、ヨーガやマッサージなど、薬ではなく自然治癒力を用いた医療を実施していました。
私はそのときに、漠然と「西洋式医療だけではなく、自然治癒力によって、自分で自分を治していく医療が日本でも広がるといいのに」と思っていました。
それがいまの活動につながっています。こうした取り組みに、私は生きがいを感じています。
あなたが何を好きか、何をしているときが楽しいか、それは、そのままあなたの価値観になるのです。
自分の好きなことをしているときは、他の人の目はあまり気にならないでしょう。

あなたも、あなた自身の価値観を再点検してみましょう。自分の価値観がはっきりしていれば、その点に関しては他人の意見に惑わされることはありません。
他人の目が気にならなくなる考え方の3つ目は「自分に自信を持つこと」です。
自信という言葉は自分を信じると書きます。自分自身を信じることができれば、他人の目は気にならなくなってきます。
「他人にどう見られているか」という束縛から解放され、自由になれます。
自分を信じられないという人は、意外に多いものです。でも、本当にそうでしょうか。
自分を信じられないといっても、多くの人は、心の奥底では、自分が大切だと思っているはずです。
でも、自分がいちばん大切だと思うことはいけない、わがままは悪いことだと教育されて、自分の気持ちを素直に表現できないだけのことではないでしょうか。
繰り返しになりますが、心の健康のためには、他人から認められたい、他人からよく思われたい、他人から好かれたいと思うのではなく、「自分がどう思うか」「どうしたいか」が大切です。